3Dスキャンソルーション

Artec 3D社のウクライナへの支援内容

舞台裏を公開: TV番組The Masked Singer向けのArtec社製3Dスキャニングを用いた鮮やかな衣装のデザイン

課題:人気TV番組The Masked Singer(『仮面をつけた歌手』の意)向けの見事なまでにきめ細かい衣装を更に速く、より手頃な予算で、衣装を付ける有名人により合った形で製作すること。

ソリューション:Artec Space Spider、Artec Studio、Zbrush、及びClo3D

結果:過去三シーズンのThe Masked Singerにおいて着用された、第六シーズンで登場した驚く程素晴らしい『ゲイシャムライ』(Geishamurai)などの注文仕立ての衣装の驚くほど本物のような3Dモデル。

なぜ、Artec 3Dなのか:Artec社のSpiderシリーズの3Dスキャナは極めて高解像度で、3Dモデル製作時に最も小さい部類のフィーチャもキャプチャすることが可能である。多用途で軽量でもあり、正確さも最高で〇.〇五ミリメートルであり、デジタル複製版は確実に、真の意味での一対一規模のものとなる。Artec StudioではZbrushでの更なる編集、Clo3Dでのパターンメイキング、並びに3Dプリンティングのためにファイルをエクスポートすることも簡単である。

Masked singer

Martian Agency社の共同創業者であるマリーン・アーノウル(Marine Arnoul)とジェイムス・ホウィットテール(James Whittall)。 画像は、Martian Agency社のご厚意により掲載

過去十年間、Masked Singer社の営業販売は韓国での娯楽TV番組から世界中でのスピンオフ番組による国際的現象へと繋がり、その人気が爆発した。

このショーのコンセプトは単純だ。歌手が歌のコンテストで全身、凝ったデザインの衣装に着飾り競い合い、投票者は脱落者を毎週決定し、敗者は扮装を脱がされ、身元を明かさなくてはならない。衣装の目新しさと番組の艶やかな印象は、その継続的な成功と人気には必要不可欠である。

しかし、つい最近まで、番組の衣装と仮面は進みの遅く,高額で従来的な方法によって個別に製作されており、これは業界では未だに普及している方法でもある。シリコン製の鋳型の製作は不正確な手作業での寸法測定に拠っており、損傷しやすい箇所は輸送中に破損の恐れが高い状態である上、セット上の備品のリードタイムも長引くことになる。

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The Masked Singer第六シーズン用に製作された『ゲイシャムライ』の仮面。画像は、Martian Agency社のご厚意により掲載

時間の節約、精度の改善、輸送上の制約の低減を目指す取り組みの中で、そのデザインを特別なものとしている職人気質のスタイルを損なうことなく、Martian Agency社はArtec社製3Dスキャニングによって個別製作過程を近代化させ、番組上では既に思惑通りの成果を挙げている。

従来の縫製からミリメートル単位の精度へ

フランスのコミューンであるシャトゥーを拠点とするMartian Agency社は、多くの専門分野にわたるファッションと衣装を扱う企業で、服飾専門学校卒のマリーン・アーノウル(Marine Arnoul)と3Dのスペシャリストであるジェームス・ホイットール(James Whittall)により二〇二三年に設立された。このデザイン・コンビは、職人的知識と技術革新をArtec社製3Dスキャニングの形で組み合わせ、衣装や仮面の個別製作を行っている。

マリーン・アーノウルとジェームス・ホイットールは3D NUM社から、このテクノロジーを紹介された。二人には高速で精度の高い3Dキャプチャソリューションが必要であることを認識し、このArtec社アンバサダーはArtec Space Spiderを用意した。複雑な形状や細かいディテールを〇.〇五ミリメートルの正確さでキャプチャするよう設計されている当機器は、顔のスキャンや、ピッタリ合う特注パーツの製作に最適である。

数年間というほんの短い間に、当企業は既にTF1(フランスの民間テレビ局)、Netflix、ソニー・ミュージック、ユーロビジョン、並びにカンヌ国際映画祭などの名の知れた組織と提携している。この輝かしい履歴に加え、The Masked Singerの最近の三シーズンへの、ミュージシャンでシンガーソングライターのフローラ・モット(Florent Mothe)が着用した『ゲイシャムライ』などの衣装の製作も行っている。

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The Masked Singer撮影現場での『ゲイシャムライ』。画像は、Martian Agency社のご厚意により掲載

Space Spiderのおかげで、二人は衣装用の二つの仮面を製作することができた。一つは伝統的なもので、もう一つはアーティストの体つきにぴったり合うよう仕立てられた。人間の顔は細かく動くにもかかわらず、当機器は個々の皮膚の毛穴までの、驚くほど細かいディテールをキャプチャできることを証明し、以前では不可能であったレベルの個別製作を実現させた。

「スキャンデータの十分の一ミリメートル以内にも及ぶ正確さ、そしてモデルの品質により、このテクノロジー機器の有効性は証明された。リードタイムも半分に短縮され、何千ユーロもの節約にも繋がった」と、マリーン・アーノウルは説明する。ジェームス・ホイットールによると、「このテクノロジーは、注文に応じて仕立てる衣装には不可欠である。同業者と比べると、我々の技術においては、同様の成果を挙げるために行うアーティストへの衣装合わせの回数も半分程度しか必要としない」とのことである。

エンターテインメントの先を見据える新たな観点

Artec社製3Dスキャニングの導入以来、Martian Agency社のリードタイムは大幅に短縮され、より正確な調整も行うことができるようになった。衣装合わせの回数が減ったことで、その過程もアーティストにとってより快適なものとなった一方で、STLファイルを利用した現地での3D印刷の可能性の幅も拡がり、壊れ物のパーツの輸送に関連していた従来のリスクも上手く取り除かれることとなった。

3Dスキャニングの利点を確信し、Martian Agency社は自身の専門性を芸術や広告業など、他の分野へと拡げ始めている。「3Dテクノロジーは、芸術を鑑賞するもう一つの方法であり、3Dスキャニングであれば、数日分の作業を丸々節約できる」と、マリーン・アーノウルは締めくくる。当企業は更に多様に、そして野心的になりつつある業務上の必要性を満たすため、既に二台目のArtec社製3Dスキャナの購入を考えているが、新製品のArtec Spider IIは、その作業に持って来いの機器であると言える。

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The Masked Singerでパフォーマンス中のゲイシャムライ。画像は、Martian Agency社のご厚意により掲載

更に幅広い撮影範囲を持つSpider IIは、先代機器よりも多くのデータをずっと速く、より簡単にキャプチャする(これは安定性を増したトラッキング性能による)。Artec Studioへのアップグレードでは、オートパイロット、ライブスキャンデシメーション、可変利得(Variable Gain)、質の向上されたリアルタイムメッシュ化などの新たな機能が、同機器へ継続的に追加されている。

Spider IIの機能強化の最新情報についての詳細は、こちらから。二〇二五年九月十二日から放映開始の、TF1でのThe Masked Singerの第八シーズンの方もご覧いただきたい。このシーズンでは、Martian Agency社の最新の衣装が世界中の視聴者に明らかにされる予定である。

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